学級通信 “All for One”

学級通信のメモです。

メリトクラシー(能力主義)

例えばの話ですが、個人の能力がその人の評価になる世界があるとしましょう。いろいろなことを上手にできる人が素晴らしい人とされ、逆にできない人は使えない、劣った人間であるとされます。その世界では人々は必死に競争し、お互いより上にいこうとし続けます。

 

上にいった人はこう思います。「あの人たちはなんでこんなみじめなのに、自分のようにもっとがんばろうとしないのか。」その人は自分の子にこう言います。「あの人たちみたいにならないように、おまえはがんばるんだぞ」

 

メリトクラシー能力主義)には以上のような側面があると考える人がいます。マイケル・サンデル教授が有名です。

 

また、キング牧師の言葉にこのようなものがあります。

 

「ゴミ回収業者は医師と同等に重要である。なぜなら彼らがいなければ病気が蔓延するからだ。」

 

ぼくは何かをがんばることは素晴らしいと思いますが、その結果得た能力をどう認識するかは気をつけた方がいいと思います。「優れた」人も「劣った」人もみんなお互いを支え合って社会が成り立っています。全ての人や職業を尊重することが当たり前の世の中になればいいなと思います。

I’m happy to meet you!

みなさんにお会いできてとても嬉しく思っています。これからがとても楽しみです!

 

さてタイトルの"All for One"は古くからある言葉、"one for all, all for one(ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために)"の一部です。アレクサンドル・デュマの「三銃士」に出てくるセリフとして有名です。みなさんは「僕のヒーローアカデミア」で聞いたことのあるフレーズではないでしょうか。

 

ヒロアカだとオールフォーワンは悪役で他人を支配するために力を使いますが、もちろんここではその意味ではありません。「だれひとり置き去りにしない」というニュアンスです。

 

例えば多数決で39対1になったとしましょう。この時このひとりはどんなにそれが嫌だったとしても何も言えなくなってしまいます。でもその時39人がその人の意見に耳を傾け、お互い譲歩しながら妥協点を探り合えたならそれが一番だと思います。

 

とはいってもこれは非常に難しいことです。時間はかかるし、妥協案を一生懸命考えださなくてはなりません。ぼくも正直いつもできているとはいえません。でもみなさんと少しでも「ひとりはみんなのため」に、がんばれたらなと思います!